今日は久々に大学職員の仕事紹介を書きたいと思います。
ぼくの先輩が昨年度まで大学本部で「IR」の推進という、大学の中でもわりと忙しい部署にいらっしゃいました。
そんな先輩に、「大学のIR」についてインタビューした記事をまとめましたので、ぜひご覧ください!
大学本部、しかも学長直属の仕事ということで、忙しさやミッションの大きさなどお伝えしていきます!
大学の「IR」
企業に勤務されている方を含めて、「IR」と聞くと「投資家に対する広報活動」をイメージされる方が多いと思います。
そのIRは、「 Investor Relations」であって、「大学のIR」というと「Institutional Research」を意味します。
わかりやすく表現すると「大学教育のさまざまな成果や課題を可視化分析するための機能」です。(これでも分かりにくいですよねw)
例えば、大学の経営が適切かどうかを検証して改善を提案したり、
学生支援や教育の質の向上のため、学内のあらゆるデータを収集・分析して、改善策を立案したり、
実際に行われた改善策が本当に効果を生んでいるのか検証を行うといった幅広い業務を行なっています。
聞いただけでも忙しそうな部署ですね・・・
先輩いわく、大学組織に当たり前に設置されているという訳ではなく、近年「IR推進室」のような部署を設置する大学が増えてきたとのこと。
うちの大学では学長直属の組織になっているので、様々なミッションが日々降りかかって、忙しい部類に入る部署だそうです。
(残業は月50〜100時間の時期もあったとか)
実際の業務をご紹介します。
①学部や学科、大学法人本部の様々なところから発出された「課題」や「疑問」を受け付ける。
②その課題や疑問に対して、学内のあらゆるデータを分析したり、事例を調べたりして、課題や疑問の解決に資する「情報」を提供する。
大きくはこの2つのミッションを進めています。
それが、「教務」なのか、「大学経営」なのかで調べるデータは様々で、専門的な統計を用いたり、指標を活用したりとかなり勉強されたそうです。
先輩が担当したIRでは、
・「新学部の開設」を5年後に予定していた時期であったため、教育研究の内容を見直したり、教育情報の公表などの大学改革を進めていた時期だったためIRが注目された
・学生数、授業科目数、 教室数などの基礎データが新学部計画の検討に必要だったため、それらをまとめたり、注力すべき研究分野について比較データを作成
・教育の国際化のために何が必要かなど、様々な教育シミュレーションやベンチマークについて、学内に分散していた検討データを整理
などを担当されたそうです。大変ーーー
IRの面白さ・やりがい
先輩はIRの面白さをこう語りました。
「教員と同じ目線で、どんどん提案ができる。それが実行された時が一番たのしい」
確かに、大学職員として働いていると、教員や学生を「裏で」サポートする仕事が多かったりします。
ですがIR室の職員は、学部長会議や、執行部が委員を務める企画委員会など重要な会議への提案を行ったりと、大学職員でも民間企業に近い仕事もあるんだと勉強になりました。
いかがでしたか。
IRという大学本部の中心での仕事をご紹介しました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。