30歳で私立大学の職員に転職したkenseeです。
このサイトでは、「大学職員に効率的に転職するノウハウ」や「転職までどんな準備を進めたら良いか」などなど、ぼくの実体験のありのままを書いています。
ここまで、大学職員に転職したメリットや素晴らしさ、まだあまり記事にはしていませんが給与面での優遇など、大学職員に転職して良かったなあと思ったことや実態を書いてきましたが、一方でやはりどんな業界にも「リスク」は存在します。
企業で言えばそのリスクは「倒産」ですが、当然大学にも倒産に相当する「解散」というリスクが存在します。
少子化に歯止めがかからない一方で、大学は増え続けています。
経営ができなくなり学生募集を中止する大学も出てきています。
この記事では、転職する前に知っておきたい「大学職員への転職リスク」について書きたいと思います。
良いことばかりではなく、リスクも理解した上で、転職活動を進めて頂ければと思います!
大学の「倒産」リスク。実際に倒産したケースはあるの?
「少子化は誰もが分かっているし、運営面で何とか工夫すれば大丈夫では?」
「大学は実際に倒産したら学生がかわいそう。何とかして国が助けるのでは?」
大学が倒産(解散)したケース、実はあります。
少し前になりますが、大きく報道もされたので覚えている方もおられると思います。
群馬県高崎市の「創造学園大学」や「高崎医療技術福祉専門学校」などを運営していた「学校法人堀越学園」が、2013年度末に文科省から解散命令を受けて解散しました。
この法人への解散は「学生が在籍し、教育活動が継続されている途中」という初めてのケースとなり、業界を賑わせました。
解散の理由は様々ありますが、学生が集められなかったことによって
・財務書類の虚偽記載
・経営悪化に伴う賃金の未払い
・税金の滞納
などを繰り返し、文科省からの改善勧告にも対応案を示さなかったという、悪意に満ちた法人ですので、解散はある意味「妥当」だったのでしょう。
こうした「問題のある法人」への転職は避けるべきです。
実はたくさんある?「改善勧告」を受けた大学
堀越学園の例は、異例なケースと言えますが、私立大学の信用を失わせかねない「倒産のリスク」実は色々な大学が抱えています。
では、実際に転職する際は、どのような情報に気をつけなければならないのか。
例えば、文科省ホームページには
『大学等設置に係る寄附行為(変更)認可後の財政状況及び 施設等整備状況調査結果について』という資料が公表されています。
これは、学部の増設や、大学新設を行なった際に、法人がその運営を計画通りきちんと進めることができているかを文科省がチェックし公表しているものです。
このページをご覧いただければわかると思いますが、意外にも「特になし」(きちんと運営できている)という大学が少ないことがわかります。
もちろん、こうした小さな指摘事項が、すぐに「倒産」に直結する話ではありませんが、こうした運営上のリスクは、大学が抱えている課題であり、放っておけば問題が大きくなり倒産リスクとなることは言うまでもありません。
毎年問題が改善されない法人は「危ない」ですし、信用も下がっていきます。
このような資料も見ながら、大学法人の「リスク」を見つけ、危ないと思う大学法人への転職は避けましょう。
いかがでしたか。
こうしたリスクをしっかり事前に把握して、転職して良かったと言える大学へチャレンジしていきましょう!