こんばんは。
30歳で私大職員に転職したkenseeです。
このブログでは、私大職員への転職を考えている方に向けた「転職のノウハウ」や「転職までの準備」などについて、ぼくの実体験をありのままに書いています。
さて、明日から仕事だ!という方も多いのではないでしょうか。
本学も明日から「仕事初め」ですが、”有給休暇の積極的な取得”が促進されており、ぼくは明日はお休みさせて頂きましたので、もう少しお正月気分を満喫できそうです。
話は変わりますが、TBS系ドラマの『下町ロケット』が年末に最終回を迎え、昨日は「特別編」が放送されました。
『下町ロケット』と言えば、作家の池井戸潤さんの直木賞受賞作をTBSドラマ「日曜劇場」で映像化し、今シリーズも平均視聴率16.6%を誇った超人気ドラマです。
このドラマをご覧になった方も多いと思いますが、「無人農業ロボット」をテーマにした「産学連携」が登場します。(こんなドラマの見方をする人は少ないでしょうけど…笑)
中小企業である「佃製作所」(と大企業である「帝国重工」)と、農業ロボットのシステムを開発した「北海道農業大学」のまさに「産学連携」のテーマが取り上げられました。
ぼく自身も最後まで全話見ており、「おお!まさに自分の仕事だ!」と感激した次第です。
『下町ロケット』にみる産学連携のあり方について、大学職員の面接ネタにもなるかなと思い、記事を書いてみました。
ぜひ参考にして頂ければ嬉しいです。
大学に求められるのは「稼ぐ力」?
大学が今、学生の集客と同じくらい求められているのは、自ら「稼ぐ力」だと思います。
日経新聞の記事(2018/10/27)にもありますが、
「日本の大学が企業との連携強化に乗り出している。国の財政難で研究費不足に苦しむ大学は、外部資金の獲得が欠かせないからだ。産学を橋渡しする人材の確保を急ぐほか、大学内に専門部隊を立ち上げる動きもある。経営とは無縁といわれてきた大学もイノベーションの実現を通じて「稼ぐ力」が求められる時代になってきた。」
この「稼ぐ」ことには、「産学連携」などの外部との連携は、欠かせません。
今回のドラマでは、今話題の「スマート農業」がテーマです。
農業担い手の減少や高齢化により農業自体が衰退していくことをAIやIoTなど最先端技術で課題解決するという取り組みです。
ドラマでは、北海道農業大学の野木教授(モデルは北海道大学農学部教授の野口伸先生)が開発した「自動農業ロボット」システムを活用し、宇宙ロケット・人工衛星技術を手がける帝国重工と下町中小企業の佃製作所の産学連携により、「無人農業ロボット」の研究開発・製造販売を行うというものでした。
こうした大学の研究が、企業との共同研究・事業化を経て、ユーザーの手に届くというまさに「産学連携」のお手本のようなストーリーでした。
こうして大学には共同研究費や知財特許使用料などの契約金が入ります。
⭐️「下町ロケット」が気になる方はこちらからどうぞ!
現在の産学連携と課題
ドラマのようにうまく産学連携が進めばいいなあと思っていたぼくですが、現在、大学職員として産学連携など企業や外部の方との窓口を支援しています。
その中で、やはり課題も多く見られます。
現在、文科省などを中心に大学の「オープンイノベーション」の議論がここ数年で本格化しており、大学によっては文科省の支援も受けながらオープンイノベーションの専門組織を立ち上げるところも出てきました。
多くの大学がまだまだ上記のような「オープンイノベーション」に積極的とは言えない状況ですが、ぼくが実際に業務を担っていて感じる課題は大きく2つあります。
◉大学が研究や技術を企業に売り込むことが少ないこと
(いわゆる企業からのニーズありきで大学は動く。受身的な性格…)
◉大学と企業を橋渡しする人材(いわゆるURAのような人)が少ない
(企業が求める技術は何か、研究や事業化の計画をどう立てるか等のプラン作りができる人が少ない)
この2つの課題に対して、今のところ自分自身で答えはありませんが、現在は風通しのよい部署でもあり、教員もやる気になってくれているので、何とかこの課題をクリアできる策をつくっていきたいなと考えております。
このあたりのテーマなんかは、面接での「大学業界に対する課題」にも使ってもらえると思います。
ぜひ「自分の言葉」で、大学の課題と「自分だったらこうする!」という考えがあればどんどんPRしていきましょう。
産学連携は特に、企業からの転職の方にはもってこいのテーマだと思います。
営業経験や企画など、これまでのスキルをぜひ大学業界で活用してください!
最後までお読み頂きありがとうございました。
本年も大学職員への転職に必要な情報をどんどん発信していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。