大学職員を目指されている方へ。
志望する大学はどのように決めましたか?
イメージ、ブランド、求人紹介など様々あることだと思います。
忘れてはいけないのが「大学は経営」です!
儲けないと運営できません!企業と同じです!
学生が集められない大学は、経営も厳しくなります。
ここでは、大学の決算書の見方について、ポイントをご紹介します!
☑️「基本金」「基本金組入額」を理解する
資金収支計算書とは
まず、こちらをご覧ください。
http://www.ritsumeikan-trust.jp/file.jsp?id=382793&f=.pdf
こちらは、立命館大学の決算報告書です。
基本的に、各大学では、ホームページで決算を公開しています。
ただし、こんな数字ばかりの資料なんて読む気しないですよね…
ここでは、数値の見方や、大学職員への転職に最低限必要な知識としてお伝えします。
まず、資料の最初に出てくる資金収支計算書とは何でしょう。
資金収支計算書は、当該年度の教育研究活動に対するすべての資金の収支・支出の内容を明らかにして、支払資金の収入・支出のてんまつを明らかにするものです。
とにかく、すべての資金の流れをごちゃ混ぜにしたもの、と理解してOKです。
事業活動収支計算書とは
それに対して、こちらは「事業活動収支計算書」です。
http://www.ritsumeikan-trust.jp/file.jsp?id=382793&f=.pdf
事業活動収支計算書は、当該年度の事業収入・支出を
- 教育活動の収支
- 教育活動以外の収支
- 特別な収支
に区分して、それぞれの収支のバランスの状態を明らかにしたものです。
また、学校法人の純資産の増減を明らかにしたものです。
資金収支と事業活動収支の違い
コンパクトにまとめると次のようになります。
★資金収支
すべての資金の動きを対象
★事業活動収支
純資産の増減を明らかにする
大学職員への転職のために、大学の経営を見ておこう!という方は、この事業活動収支計算書がプラスであるかどうかをご覧ください。
できれば、過去3年分くらい確認しておけばOKです!
ちなみに、立命館大学の場合は、このようになります。
(HPより)
基本金と基本金組入額を知っておく
大学が教育研究活動を行っていく上では、
校地、校舎、機器備品、図書、現預金などの資産が必要です。
また、これらは永続的に維持する必要があります。
学校法人会計基準では、当該年度にこれらの資産の取得額に相当する金額を「基本金」に組み入れるルールとなっています。
簡単なルールですが、概要を理解しておいてください。
基本金 = 学校が教育研究活動を行うために必要な校地・校舎・機器備品・図書・現金・預金
基本金の対象は、学校法人会計基準により以下の4つに分類されます。
第1号;校地、校舎、機器備品、図書などの固定資産の取得価額
第2号;将来固定資産を計画的・段階的に取得する目的で積み立てた預金
第3号;奨学基金、研究基金などの資産の額
第4号;運営に必要な運転資金の額
学校法人会計基準では、当該年度に取得した資産の取得額に相当する金額を「基本金」へ組入れることが決まっています。
つまり、基本金組入額を見れば、学校が計画的に教育研究活動を続けるために必要な資産を継続的に保持できているかを見ることができます。
いかがでしたでしょうか。
少し細かい内容でしたが、知っておくと面接のネタにもなると思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。